共役複素数とは?──虚部の符号を反転させた複素数の性質と使い方を知りたい
共役複素数って何?どう使うの?
共役複素数とは、虚部の符号を反転させた複素数のことです。
共役複素数とは、虚部の符号を反転させた複素数のことです。
複素数
に対して、共役複素数は
と定義され、上に横棒 (バー) を付けて表します。複素平面では実軸に関して対称な位置にあります。重要な性質として、
(実数) となることがあり、これは分母の実数化や絶対値の計算に使われます。また、実数係数の方程式では、解が複素数なら必ずその共役もペアで解になります。例えば、3+4i の共役は 3-4i です。まずは下の"共役複素数の基本早見表"で、基本を整理しましょう。
共役複素数とは何か?定義を確認しよう
共役複素数は、複素数の計算において非常に重要な概念です。分数の分母を実数化したり、複素数の絶対値を求めたりする際に欠かせません。
ここでは、共役複素数の定義と基本的な性質をまとめました。
共役複素数の定義
定義:
複素数
に対して、
共役複素数 
- 実部 a はそのまま
- 虚部 b の符号を反転
- 記号
(ゼットバー)
ひと目でわかる"共役複素数の基本早見表"
| 複素数 z | 共役複素数 ![]() |
|---|---|
| 3+4i | 3-4i |
| -2+5i | -2-5i |
| 1-3i | 1+3i |
| 5 (実数) | 5 (自分自身) |
| 2i (純虚数) | -2i |
幾何学的な意味
複素平面上では、共役複素数は実軸(横軸)に関して対称な位置にあります。
複素平面での位置:
→ 点 (a, b)
→ 点 (a, -b)
実軸に関して鏡映対称の関係
共役複素数の性質
基本的な性質
重要な性質:
① 共役の共役は元に戻る:
② 和の共役は共役の和:
③ 積の共役は共役の積:

④ 商の共役は共役の商:
(z2 ≠ 0)
自分自身との積
複素数とその共役の積は、必ず実数になります。

重要:
例:z=3+4i の場合

これは
と一致する。
分母の実数化(有理化)
共役複素数の最も重要な応用の一つが、分母の実数化です。
例題1:
を計算せよ
解答・解説
【ステップ1】分子分母に共役複素数を掛ける

【ステップ2】分母を計算
分母
【ステップ3】結果

答:
ポイント:分母が実数になるため、計算が簡単になります。
例題2:
を計算せよ
解答・解説
【ステップ1】分子分母に分母の共役を掛ける

【ステップ2】分子を計算

【ステップ3】分母を計算

【ステップ4】結果

答:
方程式への応用
実数係数の方程式の性質
実数係数の方程式には、重要な性質があります。
共役解の定理:
実数係数の方程式で、複素数
が解ならば、その共役
も必ず解である
例: x2-2x+5=0 を解く
解の公式を使うと、

解:
確認:2 つの解 1+2i と 1-2i は共役のペアになっています。
共役解から方程式を作る
逆に、共役複素数のペアが解であることがわかれば、実数係数の二次方程式を作ることができます。
問題:2+3i を解に持つ実数係数の二次方程式を作れ。
2+3i が解なら、2-3i も解であるから

答:
勉強の進め方と練習方法のアドバイス
- 定義を正確に: 共役複素数は「虚部の符号だけ」を反転させます。実部は変えません。この基本を確実に理解しましょう。
を活用: この公式は、分母の実数化や絶対値の計算で頻繁に使います。必ず覚えましょう。- 分母の実数化を練習: 分子分母に共役複素数を掛ける操作は、複素数の計算の基本技術です。繰り返し練習しましょう。
- 実数係数方程式の性質を理解: 複素数解が常に共役ペアで現れることは、非常に重要な性質です。
- 複素平面で視覚化: 共役複素数が実軸対称の位置にあることを、図を描いて確認しましょう。
練習は、たとえば「入門問題 2 題→標準問題 3 題→実戦問題 2 題→仕上げの小テスト 10 問」といった順で進めると、理解が深まるはずです。
間違えた問題は、原因別に整理します(実部まで変えてしまう/共役を掛け忘れる/計算ミスなど)。翌日に同じタイプの問題を 1 問だけ解き直すことで、ミスの再発を防げます。
共役複素数と関連するその他の重要知識
共役複素数ができるようになると、複素数の理解が一気に深まります。ここでは、次のステップとして押さえておきたい重要な知識を確認していきましょう。
- 複素数の絶対値:
という関係があり、共役を使って計算できます。 - 極形式:
の形で、共役は
となります。 - ド・モアブルの定理: 複素数の累乗を計算する重要な定理で、共役と組み合わせて使います。
- 複素関数: 複素数を変数とする関数では、共役が重要な役割を果たします。
まとめ|共役複素数のポイント
ここまでの内容を振り返り、押さえておくべき共役複素数のポイントを整理しましょう。
共役複素数は虚部の符号を反転:
(
)
幾何学的意味: 複素平面で実軸に関して対称
重要な性質:
(実数)
(共役の共役は元に戻る)- 和・差・積・商の共役 = 共役の和・差・積・商
主な応用:
- 分母の実数化(有理化)
- 絶対値の計算(
) - 実数係数方程式の共役解
よくある間違いと対策:
- 実部まで符号を変える → 虚部だけ変える
が実数になることを忘れる → 必ず覚える- 分母実数化で共役を忘れる → 手順を確実に
- 実数係数方程式の性質を忘れる → 共役ペアを意識
共役複素数をマスターして、複素数を得意にしよう!
共役複素数の理解は、高校数学の中でもつまずきやすい重要テーマです。しかし、
- 「共役複素数の定義がよくわからない」
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- 「計算でミスをしてしまう」
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