三次式の因数分解のやり方は?──公式と因数分解する方法を知りたい
三次式の因数分解ってどうやるの?方法を教えて
三次式の因数分解には主に 4 つの方法があります。
三次式の因数分解には主に 4 つの方法があります。
「共通因数をくくる」「公式を使う(立方の和・差)」「因数定理を使う」「グルーピング」です。最も汎用的なのは因数定理で、f(a) = 0 となる a を見つけて (x - a) で割り、組立除法で二次式に帰着させます。まずは下の"三次式の因数分解方法早見表"で、どの形でどの方法を使うかを整理しましょう。
三次式の因数分解の手順と考え方
三次式の因数分解は、形を見極めることが最初の一歩です。共通因数があるか、立方の和・差の公式が使えるか、それとも因数定理を使うべきか。判断の順序さえつかめば、スムーズに因数分解できるようになります。
ここでは、方法の選び方と計算の進め方をまとめました。
三次式を因数分解する判断フロー
- ステップ1: 共通因数があるか? → YES: まず共通因数をくくる
- ステップ2: a3 ± b3 の形か? → YES: 立方の和・差の公式を使う
- ステップ3: (a ± b)3 の形か? → YES: 完全立方式として因数分解
- ステップ4: それ以外 → 因数定理を使う (最も汎用的)
ひと目でわかる"三次式の因数分解方法早見表"
| 三次式の形 | 方法 | 例 |
|---|---|---|
| 共通因数あり | まずくくる | 2x3 + 4x2 = 2x2(x + 2) |
| x3 + a3 | 立方の和の公式 | x3 + 8 = (x + 2)(x2 - 2x + 4) |
| x3 - a3 | 立方の差の公式 | x3 - 27 = (x - 3)(x2 + 3x + 9) |
| (a ± b)3 型 | 完全立方式 | x3 + 6x2 + 12x + 8 = (x + 2)3 |
| その他 | 因数定理 | x3 - 6x2 + 11x - 6 = (x - 1)(x - 2)(x - 3) |
因数分解のゴール
三次式の因数分解では、以下の2つのパターンのいずれかを目指します。
パターン1: 1 次式 × 2 次式
(x - α)(x2 + px + q)
パターン2: 1 次式 × 1 次式 × 1 次式
(x - α)(x - β)(x - γ)
パターン 2 まで分解できる場合は「完全に因数分解できた」といいます。パターン 1 で止まる場合は、二次式が実数の範囲でこれ以上分解できないときです。
三次式の因数分解の練習問題
問題1: x3 + 8 を因数分解せよ
解答・解説
この問題は立方の和の公式を使います。
【ステップ1】公式の確認
a3 + b3 = (a + b)(a2 - ab + b2)
【ステップ2】因数分解
8 = 23 なので、a = x, b = 2 として公式を適用します。
x3 + 8 = x3 + 23 = (x + 2)(x2 - 2x + 4)
【ステップ3】確認
展開して確認すると
(x + 2)(x2 - 2x + 4) = x3 - 2x2 + 4x + 2x2 - 4x + 8 = x3 + 8
答: (x + 2)(x2 - 2x + 4)
ポイント:
- 8 = 23と見抜くことが第一歩
- 立方の和の公式: 2 つ目の因数の符号は「-, +」
- x2 - 2x + 4 は実数の範囲でこれ以上因数分解できない
問題2: x3 - 6x2 + 11x - 6 を因数分解せよ
解答・解説
この問題は因数定理を使います。まず、f(a) = 0 となる a を見つけましょう。
【ステップ1】有理数解の候補
定数項: -6 (約数は ± 1, ± 2, ± 3, ± 6 )
最高次係数: 1 (約数は ± 1 )
候補: ± 1, ± 2, ± 3, ± 6
【ステップ2】候補を代入
f(x) = x3 - 6x2 + 11x - 6 として
f(1) = 1 - 6 + 11 - 6 = 0
x = 1 は解なので、(x - 1) が因数です。
【ステップ3】与えられた式を因数で割る
f(x) = x3 - 6x2 + 11x - 6 = (x - 1)(x2 - 5x + 6)
【ステップ4】二次式を因数分解
x2 - 5x + 6 = (x - 2)(x - 3)
【ステップ5】完全な因数分解
f(x) = x3 - 6x2 + 11x - 6 = (x - 1)(x - 2)(x - 3)
答: (x - 1)(x - 2)(x - 3)
ポイント: 因数定理を使う場合、まず ± 1 を試すと計算が簡単です。与えられた式を因数で割って得られた二次式は、たすきがけで因数分解できます。
問題3: x3 + 2x2 - x - 2 を因数分解せよ
解答・解説
この問題はグルーピング (項のまとめ方) を利用して解答してみましょう。
【ステップ1】項をグループ化
前 2 項と後 2 項をまとめます。
x3 + 2x2 - x - 2 = (x3 + 2x2) - (x + 2)
【ステップ2】各グループから共通因数をくくる
= x2(x + 2) - (x + 2)
【ステップ3】(x + 2) を共通因数としてくくる
= (x + 2)(x2 - 1)
【ステップ4】x2 - 1 をさらに因数分解
= (x + 2)(x + 1)(x - 1)
答: (x + 2)(x + 1)(x - 1)
ポイント:
- グルーピングでは、共通因数が見えるように項をまとめる
- 前 2 項・後 2 項でまとめるのが基本
- x2 - 1 = (x + 1)(x - 1) も忘れずに因数分解
勉強の進め方と練習方法のアドバイス
-
最初の30秒で公式を書き出す: テストが始まったら、余白に「立方の和:
a3 + b3 = (a + b)(a2 - ab + b2)」「立方の差: a3 - b3 = (a - b)(a2 + ab + b2)」を短くメモしておきます。 - 必ず共通因数を最初にチェック: どんな因数分解問題でも、まず共通因数があるかを確認する癖をつけましょう。これだけで計算が大幅に楽になります。
- 有理数解は ± 1 から試す: 因数定理を使うとき、± 1, ± 2 の順で試すと効率的です。小さい値ほど計算ミスが減ります。
- 組立除法の各ステップを丁寧に: 組立除法は慣れれば速いですが、最初は各ステップを丁寧に行い、計算ミスを防ぎましょう。
- 完全に因数分解できているか確認: 二次式が残ったら、それも因数分解できるか必ず確認します。因数分解できる場合は必ず分解しましょう。
練習は、たとえば「入門問題 2 題→標準問題 3 題→実戦問題 2 題→仕上げの小テスト 10問」といった順で進めると、理解が深まるはずです。
間違えた問題は、原因別に整理します(公式の符号ミス / 有理数解の候補の見落とし / 組立除法の計算ミスなど)。翌日に同じタイプの問題を 1 問だけ解き直すことで、ミスの再発を防げます。
三次式の因数分解と関連するその他の重要知識
三次式の因数分解ができるようになると、方程式を解く力や式変形の力が一気に上がります。ここでは、次のステップとして押さえておきたい重要な知識を確認していきましょう。
- 三次方程式の解法: 因数分解ができれば、三次方程式も解けるようになります。(x - α)(x - β)(x - γ) = 0 の形にすれば、解は α, β, γ です。
- 剰余の定理: f(x) を (x - a) で割った余りは f(a) です。因数定理と合わせて理解すると、式の性質がより深く理解できます。
- 高次式の因数分解: 四次式以上も、因数定理を繰り返し使って因数分解できます。
余裕があれば、立方の和・差の公式の導出を一度確認しておくと、理解の土台が強まり計算の不安が減ります。
まとめ|三次式の因数分解のポイント
ここまでの内容を振り返り、押さえておくべき三次式の因数分解のポイントを整理しましょう。三次式の因数分解は、「形を見極める」ことが最も重要です。
因数分解の優先順位:
- 1. 共通因数をくくる (必ず最初にチェック)
- 2. 公式を使う (a3 ± b3 の形なら)
- 3. 因数定理を使う (最も汎用的)
- 4. グルーピング (係数が小さく、共通因数が見える場合)
汎用的な手法: 因数定理で1つ解を見つける → 組立除法で二次式に帰着 → 二次式を因数分解
注意点:
- 有理数解の候補は「定数項の約数 / 最高次係数の約数」
- 組立除法の計算ミスに注意 (各ステップを丁寧に)
- 完全に因数分解する (二次式も分解できるか確認)
三次式の因数分解をマスターして、式変形を得意にしよう!
三次式の因数分解の理解は、高校数学の中でもつまずきやすい重要テーマです。しかし、
- 「どの方法を使えばいいかわからない」
- 「立方の和と差の公式がごちゃごちゃになる」
- 「因数定理での解の候補の見つけ方がわからない」
といった壁に直面する高校生は多いです。そんなときに役立つのが進研ゼミのAI質問機能(お試し無料)。
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