【数列】漸化式とは?意味・読み方から一般項の求め方まで、型で一気に整理!
数列の問題で「漸化式」という言葉が出てきました。
- 漸化式って、結局なにを表す式なんですか?
- an+1 = …の形は見たことがあるけれど、一般項を求めよと言われると手が止まります
- 等差?等比?階差?pan + q?など、どの型なのか見分けられません
たとえば、次のような式です。
| 例 | 漸化式 |
|---|---|
| ① | an+1 = an + 3 |
| ② | an+1 = 2an |
| ③ | an+1 = 3an + 6 |
| ④ | an+1 - an = 2n |
見た目がバラバラで、どこから考えればいいのか分からないです…。
結論から言うと、漸化式は「前の項から次の項を作るルール」を表した式です。
だから最初にやるべきことは、計算をがむしゃらに進めることではありません。
結論から言うと、漸化式は「前の項から次の項を作るルール」を表した式です。
だから最初にやるべきことは、計算をがむしゃらに進めることではありません。
まずは次の2点を押さえると、一気に見通しがよくなります。
- 何のルールで次が決まるのか(=漸化式の意味)
- どの型かを判定して、型通りに一般項へ進む(=解き方の地図)
このあと本文では、
- 1. 漸化式の定義と、よくある誤解の解消
- 2. 型を見分ける「表」と「判定フロー」
- 3. 等差・等比・pan + q・階差の4パターンを、一般項まで一直線
- 4. 例題で確認(最低5問)
という流れで、迷わない解法にまとめます。
【質問の確認】漸化式って何をする式?
あなたの質問を一言でまとめると、こうです。
- 「漸化式の意味があいまいで、一般項までどう進めばいいか分からない」
ここを解決するために、まずは漸化式の“役割”をはっきりさせます。
漸化式の定義(まずは1行)
漸化式とは、
次の項 an+1が、前の項 an(またはそれより前の項)で決まる式のことです。
言い換えるなら、数列の作り方の説明書です。
超ミニ例でイメージを作ろう
たとえば次のような漸化式を見てください。
- 初項:a1 = 2
- 漸化式:an+1 = an + 3
このとき、a2以降は順番に決まります。
| 項 | 計算 | 値 |
|---|---|---|
| a1 | ー | 2 |
| a2 | a1 + 3 | 5 |
| a3 | a2 + 3 | 8 |
| a4 | a3 + 3 | 11 |
ポイントはここです。
- 初項 a1 とルール(漸化式)があれば、数列が1通りに決まる
つまり漸化式は、数列を「作る」ための式なんですね。
よくある誤解(ここでつまずきやすい!)
誤解1:漸化式は「隣同士」だけ?
たしかに an+1をan で表す形が多いです。
でも、漸化式はそれだけではありません。
- 例:an+2 = an+1 + an(前の2つで次が決まる)
「前の項(1個とは限らない)で次が決まる式」と覚えるのが安全です。
誤解2:項を出せたら終わり?
a2、a3…を計算できるのは大切です。
ただしテストでは、ここで止まると困ります。
なぜなら問題ではよくこう聞かれるからです。
- 「一般項 an を求めよ」
- 「a100 を求めよ」
- 「和 Sn を求めよ」
項を100個書くわけにはいかないので、nだけで表せる式(一般項)が必要になります。
一般項って何?
一般項 an とは、
nを入れたら、その項がすぐ計算できる形のことです。
たとえばさっきの数列 2,5,8,11,… は、
an = 2 + 3(n - 1)と書けます。
この式があると、a100も一発で求められます。
【解説】まずはここ!漸化式の「型」を見分ける表
漸化式が苦手になる一番の原因は、解き方を思い出す前に「どの型か」で迷うことです。
そこでまずは、漸化式を見た瞬間に方針が立つように、型を整理します。
① 型の見分け表(この表だけで最初の一手が決まる)
| 漸化式の形 | 何をチェックする? | 最初の一手 | 目標 |
|---|---|---|---|
| an+1 = an + d | 差が一定? | an+1 - an を見る | 等差の一般項 |
| an+1 = ran | 比が一定? | を見る |
等比の一般項 |
| an+1 = pan + q | 定数が足される? | ずらして等比にする | 一般項へ |
| an+1 - an = f(n) | 差がnの式? | 差を足し上げる | 一般項へ |
この表のポイントは、「暗記」ではなく判定の材料がはっきりしているところです。
② 3ステップ判定フロー(迷ったらこれだけ)
漸化式を見たら、次の順でチェックするとスムーズです。
-
Step1:差を見る
an+1 - an が一定 → 等差型
an+1 - an が n の式 → 階差型 -
Step2:比を見る(差で決まらないとき)
が一定 → 等比型
-
Step3:定数があるか見る
an+1 = pan + q(q ≠ 0) → pan + q型
※この型は「ずらして等比」に落とすのが定番です
③ 例で判定してみよう(ここまでで方針が立てばOK)
次の4つは、さっきのQuestionにあった例です。
| 漸化式 | まず見る場所 | 型 |
|---|---|---|
| an+1 = an + 3 | 差:an+1 - an = 3 | 等差型 |
| an+1 = 2an | 比: = 2 |
等比型 |
| an+1 = 3an + 6 | 定数 + 6 がある | pan + q型 |
| an+1 - an = 2n | 差がnの式 | 階差型 |
ここまでできれば、もう「何から始める?」で止まりません。
【解説】代表4パターンの解き方(一般項まで一気に)
ここからは、さっき判定した4つの型について、一般項 an を作る手順だけを短くまとめます。「型が分かったのに、一般項で止まる…」をここで解消しましょう。
1)等差型:an+1 = an + d
差がいつも d なら等差数列です
- 一般項:an = a1 + (n - 1)d
ミスしやすい点は「dの符号」です。
たとえば an+1 = an - 3なら、d = - 3 と考えます。
2)等比型:an+1 = ran
比がいつも r なら等比数列です。
- 一般項:an = a1rn-1
rが分数や負数でも、やることは変わりません。
3)pan + q型:an + 1 = pan + q
この型は、定数 q のせいで等比にならないのがポイントです。
そこで、次の一手を覚えると一気に解けます。
コツ:an - α を作って等比にする
αを「ずらす量」として決めます。
-
α は α = pa + q を満たすように選ぶ
→
(ただし p ≠ 1)
そして、bn = an - α とおくと
- bn+1 = pbn(等比型)
になって、等比の一般項で解けます。
p = 1 のときは別扱いです(an+1 = an + q なので等差型になります)。
4)階差型:an+1 − an = f(n)
この型は、差が分かっているので、足し上げて元に戻すのが基本です。
- まず a2 - a1 = f(1)
- 次に a3 - a2 = f(2)
- …と足していくと、途中の a2,a3が消えていきます
結論だけ書くと、
となります。「差→和」へ戻すと覚えておくと迷いません。
【例題で確認】まずは5問で型を固めよう
ここからは、よく出る4パターンを例題5問で一気に確認します。各例題は「型の判定 → 最初の一手 → 一般項」の順でまとめます。
例題1(作り方の確認:項を出す)
a1 = 1、an+1 = 2an + 1 のとき、a2,a3,a4 を求めよ。
まずは順番に代入します。
| 項 | 計算 | 値 |
|---|---|---|
| a1 | ー | 1 |
| a2 | 2a1 + 1 | 3 |
| a3 | 2a2 + 1 | 7 |
| a4 | 2a3 + 1 | 15 |
- 漸化式は「次の項を作るルール」
- 初項があると数列が1通りに決まる
例題2(等差型:一般項)
a1 = 4、an+1 = an - 3 の一般項 an を求めよ。
-
差を見る:an+1 - an = - 3(一定)
→ 等差型
よって、
an = a1 + (n - 1)d
d = -3 を代入
答え:an = 4 - 3(n - 1) = 4 - 3n + 3 = - 3n + 7
つまずきポイント
- 「-3」を見落として d = 3 にしないよう注意
例題3(等比型:一般項)
a1 = 5、
の一般項 an を求めよ。
-
比を見る:

→ 等比型
一般項は
答え:
つまずきポイント
- n - 1を n にしてしまうミスが多い(a1 を代入して確認)
例題4(pan + q型:ずらして等比)
a1 = 0、 an+1 = 3an + 6 の一般項 an を求めよ。
-
形が an+1 = pan + q
→ pan + q型 (p = 3、q = 6)
まず α を決めます。
| やること | 中身 |
|---|---|
| α = pα + qを満たす α を探す | α = 3α + 6 |
| 両辺を整理 | - 2α = 6 |
| αを求める | α = - 3 |
次に bn = an - α = an + 3とおきます。
すると、
bn+1 = an+1 + 3
= (3an + 6) + 3
= 3(an + 3)
= 3bn
よってbnは等比数列です。
b1 = a1 + 3 = 3
bn = 3・3n-1 = 3n
最後に戻します。
an = bn - 3
答え:an = 3n - 3
つまずきポイント
- α を求める式は α = pα + q
- ずらしたあとに「最後に戻す」のを忘れない
例題5(階差型:差を足し上げる)
a1 = 1、an+1 - an = 2nのとき、an を求めよ。
差を並べます。
a2 - a1 = 2・1
a3 - a2 = 2・2
…
an - an-1 = 2(n - 1)
これらを全部足すと、途中が消えます。
| 足し上げると… | 残る形 |
|---|---|
| (a2 - a1) + (a3 - a2)+ … +(an - an-1) | an - a1 |
| 2・1 + 2・2 + … + 2(n - 1) | 2(1 + 2 + … + n - 1) |
よって
an - a1 = 2(1 + 2 + … + n - 1)
1 + 2 + … + n - 1 は
なので、
an - 1 = 2・
an - 1 = n(n - 1)
答え:an = n(n - 1) + 1
つまずきポイント
- 右辺は「2n」ではなく、足し上げるときは 2・1から 2(n - 1)になる
【つまずき対策】ミスが減るチェックリスト+検算のコツ
例題が解けても、テストでは「小さなミス」で落としやすい単元です。ここでは、よくある失点パターンを先に潰します。
つまずき対策チェックリスト(当てはまったら要注意)
- 型の判定をせずに、いきなり計算を始めている
- a2,a3,…を出して満足して、一般項に戻らない
- pan + q型で、qがあるのに等比の公式をそのまま使っている
- 階差型で、an+1 - anを見たのに足し上げずに止まる
- 一般項を作ったのに、初項 a1 を代入して確認していない
特に3つ目は頻出です。an+1 = pan + q で q ≠ 0のときは、まず「ずらす」が基本になります。
pan + q型で迷わないための1行メモ
- an - αを作る(α は α = pα + qを満たす)
これを思い出せれば、途中で詰まりにくくなります。
検算のコツ(最短で“合ってる”が分かる)
一般項を出したら、次の順で確認すると安心です。
1)まず a1 を代入して合うか確認
-
anに n = 1を入れて、ちゃんと a1 になるかを見る
ここでズレたら、指数の n - 1や定数の戻し忘れが疑えます。
2)次に漸化式へ戻して確認(最強のチェック)
- an の式から an+1 を作って、元の漸化式と一致するか確かめます
確認の流れを表にするとこうです。
| やること | 目的 |
|---|---|
| an に n = 1 を入れる | 初項ミスの発見 |
| an+1を作る | 漸化式に戻す準備 |
| an+1と右辺を比べる | 公式・変形ミスの発見 |
この検算を1回入れるだけで、「なんか不安…」がかなり減ります。
まとめ
- 漸化式は前の項から次の項を作るルールを表す式
-
迷ったら先に型を判定する
- 差が一定 → 等差型
- 比が一定 → 等比型
- an+1 = pan + q → pan + q型
- an+1 - an = f(n) → 階差型
-
pan + q型はan - α にずらして等比に落とすのが定番手
- α は α = pα + q を満たすように決める
- 階差型は差を足し上げて元に戻す
-
一般項を作ったら、必ず
- n = 1で初項チェック
- 「漸化式に戻して検算」を入れるとミスが減る
漸化式は、理解よりも「型の判定→型通りに解く」を反復した人から安定します。
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