解と係数の関係とは?

解と係数の関係とは?意味・公式・例題・応用パターンも知りたい

方程式の「解」と「係数」には一定のつながりがあり、解の和や積が係数を使って表せる性質のことを「解と係数の関係」といいます。詳しくは以下で説明していきましょう。

方程式の「解」と「係数」には一定のつながりがあり、解の和や積が係数を使って表せる性質のことを「解と係数の関係」といいます。詳しくは以下で説明していきましょう。

解と係数の関係の基本的な意味

方程式の「解と係数の関係」とは、方程式の解と、その式に含まれる係数の間に成り立つつながりのことを指します。

例えば、2次方程式

の解を とすると、次の関係式が成り立ちます。

つまり「解の和」や「解の積」が、わざわざ解を求めなくても 係数から直接わかる のです。

これは計算を簡単にしたり、解が与えられたときに逆に方程式をつくるときに役立ちます。たとえば入試問題では、「解の和・積を求めよ」「解が与えられたとき方程式を作れ」といった形式でよく登場します。

2次方程式における公式と計算

2次方程式では、「解と係数の関係」が最もシンプルな形で現れます。
公式をきちんと覚えて使いこなせば、解を直接計算しなくても 解の和や積をすぐに求められる ようになります。

ここではまず公式を確認し、続いて実際の例題を通して理解を深めていきましょう。

解と係数の公式を確認しよう

先ほども説明しましたが、

2次方程式

の解を とすると、解と係数の関係は次の公式で表されます。

表:2次方程式の解と係数の公式

項目 公式 注意点
解の和 「マイナス」を忘れやすい
解の積 aが1でないときは分母を忘れやすい

この公式を覚えておくと、実際に解を求めなくても 解の和や積を係数だけで計算できるのがポイントです。

記憶する時のポイント

  • 「和は 、積は 」とリズムで覚える
  • 特にb の前にマイナスがつく点を強調して暗記する
  • のときに分母を忘れやすいので注意

基本例題で理解を深める

それでは実際に、公式を使って解の和と積を求める例題を見てみましょう。

例題
次の2次方程式

の解を とするとき、をそれぞれ求めなさい。

解答

公式

を使います。この方程式は

なので、

答え

,

解答のポイント

  • 公式の「-b」に注意。今回は b=-5なので、-(-5)=5 になります。
  • の場合は、必ず分母にa を入れることを忘れないようにしましょう。

解と係数の関係の使い方

解と係数の関係は、単に公式を暗記するだけでなく、なぜ成り立つのか理解すること・解をもとに方程式をつくること・応用的な計算に使うことで力を発揮します。ここでは使い方のバリエーションを学び、テストや入試問題に強くなりましょう。

解と係数の関係はなぜ成り立つのか?

ここまでで公式を確認しましたが、ただ暗記するだけでは「なぜそうなるのか」が不安に感じる人も多いでしょう。

解と係数の関係は、2つの方法で確かめることができます。暗記に頼らず、「なぜそうなるか」を理解しておくと応用力がつきます。

アプローチ① 因数分解と係数比較

2次方程式 の解をとする時、因数定理により

となるので、係数比較すると

より、

アプローチ② 解の公式を使う方法

2次方程式 を解くと

解をとすると

これより、

続いて、

以上より、

解から方程式を作る

解と係数の関係は「解から方程式を逆につくる」場面でも役立ちます。解が与えられたとき、その解をもつ2次方程式を構成できるのです。

例題
解が 2,-3である2次方程式を作りなさい。

解答
解と係数の関係により

これを式に代入すると

となります。

答え

解答のポイント

  • 解が のとき、方程式は以下で作れる。
  • 解の符号を間違えやすい(例:解が2なら (x-2)になる点に注意)
  • の場合は、全体に定数倍をしてもOK

このように、解と係数の関係を利用すると「逆算」ができ、入試問題の立式にも役立ちます。

応用パターンも使いこなそう(和・積を使う変形)

解と係数の関係は「解の和」「解の積」だけにとどまらず、入試問題でよく出る応用的な式変形にも活用できます。代表的なのは、 を求めるパターンです。

例題

,のとき、を求めなさい。

解答

次の恒等式を使います。

与えられた値を代入すると、

答え

13

他によく出る応用パターン

解答のポイント

  • 解と係数の関係を使って「解の和」と「解の積」を求めておけば、それらを使って他の式(例:など)を計算できるようになります。
  • 公式をただ覚えるのではなく、「展開して整理」する流れを理解すると忘れにくい
  • 入試では「平方」「逆数」「3乗」などの応用パターンがよく出る

このように、和と積をもとにさまざまな式に発展できるのが、解と係数の関係の大きな強みです。

解と係数の問題を解く場合の注意点

解と係数の関係は便利な公式ですが、重解(解が1つだけの場合)や虚数解(実数でない解)に対しても成り立つのか不安に思う人も多いです。実はどちらの場合でも問題なく使えます。例題で確認しましょう。

重解・虚数解でも関係は成り立つ

例題

次の方程式の解を とするとき、,を求めよ。

解答

この方程式は(x + 1)2 = 0と因数分解できるので、

したがって、

一方で、公式を使っても、

となり、一致します。

答え

ポイント

  • 重解の場合:同じ数を2回足したり掛けたりするだけなので、公式はそのまま使える
  • 虚数解の場合::例として x2 + 1 = 0 の場合、解は。和と積を計算しても公式と一致する
  • 実数・虚数を問わず、係数比較の考え方は変わらない

このように、重解でも虚数解でも解と係数の関係は必ず成り立つので安心して使いましょう。

3次・4次方程式への一般化

解と係数の関係は、2次方程式に限らず 3次・4次方程式でも成り立ちます。これは「ヴィエタの定理(Vièteの theorem)」と呼ばれる考え方で、複数の解の和や積が係数で表せるという性質です。

例題

次の3次方程式

の解を とするとき、を求めなさい。

解答

一般の3次方程式

に対して、解と係数の関係は次のようになります。

今回の式は なので、

答え

4次方程式の場合

4次方程式

の解を とすると、関係は次のように一般化されます。

ポイント

  • 高次方程式でも「係数比較」から同様の関係が導ける
  • 3次以上の方程式は対称式の扱いになるが、基本の考え方は2次と同じ
  • 数学Ⅲではより一般的な形を「ヴィエタの定理」として学ぶ

このように、解と係数の関係は高次方程式にも広がる普遍的な性質です。見通しを持っておくと、後の学習にもつながります。

まとめ|解と係数の関係の意味と大事なポイント

解と係数の関係は「方程式の解」と「係数」の間につながりがあることを示す性質
→ 解の和や積が、実際に解を求めなくても係数だけで分かる。

公式を覚えておくと便利
→ 解を計算せずに、素早く和や積を出せる。

逆に方程式を作ることもできる
→ 解が与えられたら、それをもつ方程式を立てられる。

応用パターンも多い
→ 和や積から平方や逆数、3乗などさまざまな式に発展できる。

高次方程式にも広がる
→ 3次・4次以上でも同じ考え方が使える(ヴィエタの定理)。

ただ実際の学習では、

  • 公式の符号(特に -b)を間違える
  • 解から方程式を作るときに符号を取り違える
  • 高次の一般化を知らずに戸惑う

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