標準偏差とは?意味・求め方・分散との違いも知りたい
平均点はわかるけど、テストや模試の結果に出てくる「標準偏差」の意味がよくわからない…。
「平均70点・標準偏差8」って書かれているけど、それってどんなことを表している?自分の点数が平均と比べてどのくらい離れているのかを示すらしいけど、計算方法を見るとややこしくて手が止まってしまいます。
標準偏差は「点数のばらつき」を表す数値です。
標準偏差は「点数のばらつき」を表す数値です。
たとえば、数学の小テストで平均点が同じ60点でも、次の2つのクラスがあるとします。
- クラスA:点数が58〜62点に集中 → みんなほぼ同じ点数
- クラスB:点数が40〜80点に広がる → 成績にバラつきが大きい
この「散らばりの大きさ」を数値化したのが標準偏差です。次の図はクラスA,Bのイメージです。
覚えておきたいポイントは次の4点です。
- 1. 平均 … データの中心
- 2. 標準偏差 … データの広がり具合
- 3. 標準偏差が小さい → データが平均の近くに集まっている
- 4. 標準偏差が大きい → データが平均から大きく離れている
次に「標準偏差をどうやって計算するのか?」をステップごとに解説していきます。
標準偏差の求め方は?
標準偏差は「データが平均からどれくらい離れているか」を表す数値です。計算式だけ見ると難しく感じますが、手順を分けて考えれば意外とシンプルです。
計算の流れを文章で理解する
まず最初にやるのは平均を出すことです。全員の点数を合計して人数で割れば、クラス全体の基準点がわかります。
次に、それぞれの点数が平均からどれくらいズレているかを調べます。たとえば平均60点で70点の人なら「+10」、50点の人なら「−10」といった具合です。
ただし、このままズレを足すと「+と−が打ち消し合って0」になってしまいます。そこで、差を2乗してすべてプラスに直し、その平均をとります。これが「分散」です。
最後に、2乗したままでは単位が変わってしまうので、平方根をとって元の単位に戻す。これで求められるのが標準偏差です。まとめると、以下の通りとなります。
- 1. 平均を出す
- 2. 平均からの差を出す(偏差)
- 3. 差を2乗して平均する(分散)
- 4. 平方根をとる
標準偏差の計算はこの4ステップ。難しそうに見えても「平均 → 偏差 → 2乗 → 平方根」と順を追えば理解できます。
また、標準偏差の求め方を式で表すと次のようになります。
この式を使って、実際に標準偏差を求めてみましょう。
例題1:小学生のテスト点数5人分の標準偏差計算
5人の点数は次の通りです。
| 生徒 | 点数 |
|---|---|
| A | 50 |
| B | 60 |
| C | 70 |
| D | 60 |
| E | 60 |
- 1.

- 2. 平均との差(偏差)はそれぞれ -10,0,+10,0,0
- 3. 差の2乗はそれぞれ 100, 0, 100, 0, 0 → 平均 = 40
- 4. 平方根は

→ 標準偏差は約6.3。多くの点数が平均60点の近くに集まっていることがわかります。
例題2:1週間の気温データのばらつき計算
気温データ:20, 21, 19, 20, 22, 21, 20
- 1.

- 2. 平均との差(偏差)はそれぞれ -0.4, 0.6, -1.4, -0.4, 1.6, 0.6, -0.4
- 3. 2乗して平均

- 4. 平方根は

→ 変動は小さく、安定した1週間だったことが数値で確認できます。
次は「標準偏差を求めると何がわかるのか?」を見ていきましょう。
標準偏差を求めると何がわかるの?
標準偏差を調べると、同じ平均点でも「成績がそろっているのか」「ばらつきが大きいのか」が一目でわかります。
標準偏差が小さい場合
- データが平均の近くに集まっている
- 成績や記録が「安定」している
- 例:みんなほぼ同じ点数を取ったテスト
標準偏差が大きい場合
- データが平均から大きく離れている
- 成績や記録に「ばらつき」がある
- 例:高得点と低得点に分かれているテスト
平均点が同じでも、クラスの学力分布がまったく違うことがわかります。
標準偏差を理解するための例題
例題3:スポーツ選手の練習結果での安定性評価
同じ100m走を5回計測したとき
-
選手A
タイム:12.1, 12.2, 12.0, 12.1, 12.1
→ 平均12.1秒、標準偏差0.06(とても安定) -
選手B
タイム:11.5, 12.8, 11.9, 12.7, 12.2
→ 平均12.2秒、標準偏差0.5(ばらつき大)
選手Aと選手Bの平均と標準偏差を求め、比べてみましょう。
解答
| 項目 | 選手A | 選手B |
|---|---|---|
| 平均 | 12.1 | 12.2 |
| 標準偏差 | 0.07 | 0.5 |
→ 平均タイムは似ていても、安定性は大きく違うことが数値でわかります。ばらつきの少ない選手Aの方が安定した成績を残しています。
日常生活への応用例1:身長や体重データのばらつき分析
毎朝の体温を1週間測定したとき「標準偏差が小さい → 体調が安定」「標準偏差が大きい → 体調の変動が大きい」サインととらえることができます。医学や健康管理の分野でも標準偏差はよく使われます。
日常生活への応用例2:株価や商品価格の変動分析
- 株価の標準偏差が大きい → 値動きが激しく「リスクが高い」銘柄
- 標準偏差が小さい → 値動きが安定している銘柄
→投資の世界では、標準偏差=リスクの目安として用いられています。
このように、標準偏差は「安定性」や「ばらつき」を調べる万能ツールです。次は「分散との違い」を整理して、理解をより深めていきましょう。
分散との違い
分散と標準偏差はセットで学ぶことが多いですが、役割が少し違います。
分散とは?
- データの「平均からの差」を2乗して平均したもの
- 2乗するのでマイナスが消え、ばらつきを数値化できる
- ただし単位が「平方」になるので数値が大きくなりやすいため直感的にわかりにくい
標準偏差とは?
- 分散の平方根をとったもの
- 単位が元に戻るので、データの「大きさ」と同じ感覚で理解できる
- 実際の広がり具合をイメージしやすい
まとめ|標準偏差の意味と学び方のポイント
標準偏差は「データのばらつきを数値化した指標」
→ 平均だけでは分からない「安定性」や「散らばり具合」を読み取れる。
計算の流れは4ステップ
→ 平均 → 偏差 → 2乗して平均(分散) → 平方根。
標準偏差が小さい
→ データが平均の近くに集まり、成績や記録が安定している。
標準偏差が大きい
→ データが平均から大きく離れ、ばらつきが大きい。
分散との違い
→ 分散は2乗したままの数値、標準偏差は平方根をとって単位を戻したもの。直感的に理解できるのは標準偏差。
ただ実際の学習では、
- 計算手順(特に「2乗する理由」)でつまずく
- 標準偏差と分散の違いがあいまい
- 平均とセットでどう解釈すればいいか迷う
といった壁に直面する高校生は多いです。そんなときに役立つのが 進研ゼミのAI質問機能(お試し無料)。
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