【分詞/時制】分詞構文の時制について
分詞構文の時制について
分詞構文の文を作るとき、「答えを知っていたので」と、問題に書いてあったので「答えを知っている」ということは、「手を挙げた」ということよりも過去のことだと考えたのですが、解答は、「knowing the answer」でした。
どうして「知っていた」という過去形(または完了形)で書かれていたのに間違いなのかが分かりません。
進研ゼミからの回答!
こんにちは。いただいた質問について,早速お答えしましょう。
【質問の確認】
「答えを知っていたので,彼女は手を挙げた。」という日本文を分詞構文を用いて英訳する問題で,正解の Knowing the answer, she raised her hand. について,「答えを知っていた」は「手を挙げた」より以前のことだと考えられますが,なぜKnowingとなるのかというご質問ですね。
【解説】
時制について,よく理解できていますね。
今回の説明でさらに時の関係を表す時制について理解を深めておきましょう。
問題文を分詞構文ではなく,接続詞を用いた英文にしてみましょう。
①As she knew the answer, she raised her hand.
上記のように,「知っていた」「手を挙げた」とどちらも過去の事実を表すと考えられますので,過去形を用いて表すことができます。
厳密に言うと,あなたの質問にも書かれていたように,「知っていた」は「手を挙げた」より以前の事柄だと考えられますので,文法的には次のような英文にすることもできます。
②As she had known the answer, she raised her hand.
ただし,問題文の日本語を読んでもわかるように,「知っていた」「手を挙げた」という動作は,順に起こっていますので,過去完了を用いなくても動作の順番がわかりにくくなることはありません。
このような場合には,②のように過去完了を用いずに,①のように過去形で表すのが普通です。
分詞構文でも同じように考えます。①では、knew, raisedはどちらも過去形ですので,Having known ...とする必要はありません。Knowing...のようにすれば正解です。
以上をまとめると,今回の問題では,文法上はHaving known ...の形も考えられますが,出来事の順序が明らかなので,Knowing ...のようにするのが普通です。
【アドバイス】
出来事の順に書く分詞構文では,特に前の動作の<完了>を強調する場合や,意味があいまいになる場合以外では,完了形(Having + 過去分詞)にする必要がないことを覚えておきましょう。
それではこれで回答を終わります。
これからも『進研ゼミ高校講座』に取り組んでいってくださいね。
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