【不定詞】It seems that ＋ S'＋V'…→　S ＋ seems ＋ to 不定詞の書き換えについて

【質問の確認】

今回の質問は，It seem that she was rich.のような＜It seems that ＋ S' ＋V'...＞の文をS'を主語にして書き換えるやり方についてですね。

【解説】

最初に次の文法事項を確認しておきましょう。

to不定詞には，A.＜to＋動詞の原形＞の形をしたものと，B.＜to＋have＋過去分詞＞の形をした完了形不定詞があります。

このことを理解したうえで，書き換えの説明をしましょう。

①It seems that he knows the truth.　（彼は真実を知っているように思える）

knowsは，seemsと同じ現在の事柄を表し，現在形が用いられています。
この英文を書き換えるには，まずthat節の主語heを文の主語として文頭に置きます。
＜He seems ＋ to不定詞＞の形にします。
knowsの部分をto不定詞にしますが，seemsと同じ時制である時にはA.「to＋動詞の原形」にしますので，to knowが来ます。
He seems to know the truth.とすれば書き換え完成です。

②It seems that he knew the truth.　（彼は真実を知っていたように思える）

knewは過去形で，seemsは現在形ですから，knewはseemsよりも「以前の時」を表しています。
この英文を書き換えるには，①と同じように，まずthat節の主語heを文の主語として文頭に置きます。＜He seems ＋ to不定詞＞の形になります。
knewをto不定詞にするわけですが，seemsより以前の時を表していますので，B.＜to＋have＋過去分詞＞を用いて，to have knownとすればよいですね。
He seems to have known the truth.となります。

seemsの部分が過去形になっても考え方は同じです。

③It seemed that he knew the truth.　（彼は真実を知っているように思えた）

seemedとknewは過去形で同じ時を表しますので，A.＜to＋動詞の原形＞を用いて書き換えます。
He seemed to know the truth.となります。

④It seemed that he had known the truth.　（彼は真実を知っていたように思えた）

seemedよりもhad knownは以前の時を表しますので，B.＜to＋have＋過去分詞＞を用いて書き換えます。
He seemed to have known the truth.となります。

以上から，It seems that she was rich.を書き換えると，She seems to have been rich.となります。
②の例文と同じようにすればよいのですね。

【アドバイス】

It seems that ＋ S' ＋V'...の書き換えでは，thatの後のS'を文の主語にして書き換えること，seemsの部分の時制とthat節のV’の時制を比べてA.＜to＋動詞の原形＞，B.＜to＋have＋過去分詞＞のどちらを用いればよいか判断することの2点がポイントとなります。
この回答の例文や教材の例文が正確に書き換えられるように練習しておきましょう。

それではこれで回答を終わります。これからも『進研ゼミ高校講座』に取り組んでいってくださいね。