【微分法】極大,極小を与えられたときの条件
極大,極小を与えられたときの条件
「x=3で極小値をとるから,f ′(3)=0 」と書かれていますが,このf ′(3)=0は傾きが0だということを表しているのでしょうか。あまりイメージができません。回答よろしくお願いします。
進研ゼミからの回答!
こんにちは。
いただいた質問について,さっそく回答いたします。
【質問の確認】
【問題】
関数f (x)=x3+ax2+bx+2は,x=3で極小値2をとる。このとき,a,bの値を求め,極大値を求めよ。
の解答で,
「x=3で極小値をとるから,f ′ (3)=0」と書かれていますが,このf ′ (3)=0は傾きが0ということを表しているのでしょうか? イメージができません。
というご質問ですね。
【解説】
≪ 極大・極小について ≫
一般に,f (x)の増加と減少が変わるところで,f (x)は「極大・極小」になるといい,関数f (x)の増減は微分係数f ′ (x)の符号で判断することができます。
グラフが単調に増加(接線の傾きが正)する区間の微分係数
・・・ f ′ (x)>0
グラフが単調に減少(接線の傾きが負)する区間の微分係数
・・・ f ′ (x)<0
グラフがx軸に平行(接線の傾きが0)である区間の微分係数
・・・ f ′ (x)=0
つまり,極値となるのは f ′ (x) の符号が変化する境界であり,このとき,「f ′ (x)=0」 であることが前提です。
≪極大値や極小値を与えられたときの条件≫
今回の問題では,「x=3 で極小値2をとる」 という条件なので,
f (x) =x3+ax2+bx+2より, f ′ (x)=3x2+2ax+b
であり,x=3で極値をとるためには,
f ′ (x) =3x2+2ax+b において,x=3を代入したときの値が0
つまり,
f ′ (3)=0
という式が成り立たなくてはならないのです。
また,
「f ′ (3)=0」 は,y=f (x) のグラフで,x=3における接線の傾きが0である
ことを意味します。
そして,上の図のように,接線の傾きの変化に着目すると,
極値に近づくにつれて,傾きの絶対値は小さくなっていき,
極値では接線はx軸に平行,すなわち傾きは0になる
ことがわかります。
これで極値と接線の関係はイメージできましたか?
【アドバイス】
「f ′ (x)<0 →f ′ (x)=0 →f ′ (x)>0 」 あるいは 「f ′ (x)>0 →f ′ (x)=0 →f ′ (x)<0」 のように
f ′ (x)の符号の変化とf (x)の増加,減少の様子を結びつけてイメージできるようにしておきましょう。
増減表を作成してグラフをかく手順もしっかりマスターすることが大切です。
それでは,これで回答を終わります。
これからも,『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。
【その他にも苦手なところはありませんか?】
わからないところをウヤムヤにせず、その場で徹底的につぶすことが苦手を作らないコツ。
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