【生物の多様性と共通性】大腸菌と酵母菌はどちらも菌なのに,なぜ大腸菌は原核生物で酵母菌は真核生物なのですか?
大腸菌と酵母菌はどちらも菌なのに,なぜ大腸菌は原核生物で酵母菌は真核生物なのですか?
原核生物と真核生物の例として,大腸菌と酵母菌が挙げられていますが,この2つはどちらも 〜菌という言葉がついています。細菌類と菌類で区別すればいいと言うようなことが書いてありましたがよくわかりません。これらの,わかりやすい区別の仕方を知りたいです。
進研ゼミからの回答!
こんにちは。
さっそく回答していきます。
【質問の確認】
【問題】
次の表は,原核生物と真核生物についてまとめたものである。表中の特徴については,( )内の適当な語句を○で囲め。また,生物については,次の語群にある生物を,原核生物,真核生物に分けて表中に記せ。
《語群》 タマネギ,大腸菌,シアノバクテリア,酵母菌,ゾウリムシ
【解答】
この問題の《語群》にある生物例について,大腸菌も酵母菌も名称に“菌”がついているのに,なぜ大腸菌は原核生物で,酵母菌が真核生物に分類されているのか。
というご質問ですね。
【解説】
確かに大腸菌と酵母菌は名称に「〜菌」とついていますが,大腸菌は原核生物の細菌類,酵母菌は真核生物の子嚢(しのう)菌類に属します。
大腸菌は大腸内に多数存在する大きさ2〜4μmの細菌です。
酵母菌は大きさ5〜10μmで糖をエタノールと二酸化炭素に分解する発酵を行う単細胞の菌類です。
生物の分類は,何を基準にするかで,時代によって変化しており,現在の生物の分類では核膜に囲まれた核の有無から大腸菌は原核生物,酵母菌は真核生物に分類されます。
歴史的には菌類(fungi)よりも後に発見されたさらに小さな微生物が細菌(bacteria)と名づけられ,かつてはどちらも植物に分類された時代もあり,「〜菌」という名称が両者で使われているのが現状です。
これらを区別する方法は覚えるしかありませんが教科書に出てくる「〜菌」とつく名称をもった真核生物の仲間は限られています。
酵母菌が属する子嚢菌類のほか,担子菌類、接合菌類など代表的なものを覚えておくとよいでしょう。
【アドバイス】
生物の分類にはたくさんの観点があり、ややこしいですが,すべてを覚える必要はありません。教科書に出てくる生物を中心に確実に覚えておきましょう。
これで回答を終わります。これからも「進研ゼミ」で学習を進めていきましょう。
理科のQ&Aランキング
- 【地球と生命の進化】14Cとは何ですか?
- 【タンパク質合成と遺伝子発現】DNAとRNAを構成する糖や塩基が違うのはなぜですか?
- 【生物の多様性と共通性】DNAと遺伝子ってどう違うんですか?
- 【DNAと遺伝情報】DNAの塩基配列の決定方法(マクサム・ギルバート法)がよくわかりません。
- 【地球を構成する岩石】SiO2とSiO4の違い
全体のQ&Aランキング
- 【動名詞】①<make + O + C >構文の訳し方②間接疑問文における疑問詞の訳し方
- 【数列】Σの和の求め方
- 【関数と極限】∞+∞=∞とは
- 【三角関数】0<θ<π/4 の角に対する三角関数での表し方
- 【指数・対数関数】1/√aを(1/a)^r の形になおす方法
「生物の多様性と共通性」Q&A一覧
他の教科のQ&Aを見る
【その他にも苦手なところはありませんか?】
わからないところをウヤムヤにせず、その場で徹底的につぶすことが苦手を作らないコツ。
「進研ゼミ」には、苦手をつくらない工夫があります。