【平面ベクトル】内積の求め方
内積の求め方
「直角三角形において,内積AB→・BC→ を求めよ。」という問題で,
定義にあてはめて,AB→・BC→=|AB→||BC→|cosB=2・√3cos30°=3 としたのに,正しい答えが出ません。 どこが間違っていますか?
進研ゼミからの回答!
こんにちは。
いただいた質問について,さっそく回答いたします。
【質問の確認】
【問題】
上の問題で,定義にあてはめて,としたのに,正解は,−3でした。どこが間違っていますか?
というご質問ですね。
【解説】
まずは,定義を振り返っておきましょう。
【内積の定義】
でない2つのベクトル , のなす角がθのとき,
上の解答では,確かに,辺の長さをあてはめていますが,残念ながら,内積の定義を使うときの重要なルールに従っていません。
2つのベクトルのなす角を求めるときに重要なことは,「ベクトルの始点を合わせる」ということです。
ベクトルの始点とは, ならば点A, ならば点Bのことです。
つまり,ベクトルの始まりにある(左側にある)文字で表される点のことです。
上の解答では, と の大きさとなす角を30°として計算していましたが, と のなす角は30°ですが, と のなす角は30°ではないのです。
そこで, を平行移動して, の始点を の始点のBにそろえます。
すると, と のなす角は,下の図で = ですから, と のなす角となり,180°−30°=150°とわかります。
よって,
また,始点の合わせ方により,次のような別解も考えられます。
【別解1】 を平行移動して,始点をAにそろえる方法
を平行移動して,図のように,始点をAにそろえると,
【別解2】 = と書きかえる方法
の向きを逆にして, =- を利用すると,
となります。
内積の定義を使うときは,「始点を合わせる」ということに注意しましょう。
【アドバイス】
定義や定理は正しく理解し,正しく使うことが大切です。今後もいろいろな定義や定理を学習すると思うので,その定義や定理を利用する問題を解きながら,正しく理解するように心がけましょう。
また,今回のようにどこで間違えているかわからないときは,それをそのままにせず,どこが違うのかを必ず明らかにすることが大切ですね。
それでは,これで回答を終わります。
これからも,『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。
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