【動詞】活用の種類の暗記について
活用の種類の暗記について
動詞の活用の種類が多くて、混乱してしまいます。種類がたくさんあるのでなかなか覚えられません。
それぞれの活用の種類と活用表を全部丸暗記しておかないといけないのでしょうか。
進研ゼミからの回答!
こんにちは。
早速、いただいた質問についてお答えしていきましょう。
【質問の確認】
動詞の活用の種類が多くて、混乱してしまいます。
種類がたくさんあるのでなかなか覚えられません。
それぞれの活用の種類と活用表を全部丸暗記しておかないといけないのでしょうか。
【解説】
動詞の活用にはいくつかのパターンがあります。
例えば、「書く」「読む」をそれぞれ活用表にまとめてみましょう。
「か(ka)・き(ki)・く(ku)・く(ku)・け(ke)・け(ke)」
「ま(ma)・み(mi)・む(mu)・む(mu)・め(me)・め(me)」と、声に出して読むと、2つの語がよく似た活用のパターンを持っていることがわかります。
このような動詞の活用パターンは、全部で9種類あります。これが「活用の種類」ですね。
動詞の活用の種類は、「四段活用」「上一段活用」「上二段活用」「下一段活用」「下二段活用」「カ行変格活用」「サ行変格活用」「ナ行変格活用」「ラ行変格活用」の9種類です。これらを覚えるためには、
【A】属する語や活用表を覚えたほうが早いもの
【B】活用の法則性を知っておくほうが有効なもの
があります。
【A】属する語や活用表を覚えたほうが早いもの
これらは、属する動詞の数が少ないので、属する語と活用表をあわせて暗記してしまいましょう。
●上一段活用
・属する語:「きる(着る)」、「みる(見る)」、「にる(似る・煮る)」、「ひる(干る)」、「いる(射る・鋳る・沃る)」、「ゐる(居る・率る)」
・活用のしかた:活用語尾が「i・i・iる・iる・iれ・iよ」と「i」音だけで変化
※「aiueo」の上の方にある「i」一段で活用するから「上一段活用」
●下一段活用
・属する語:「蹴る」のみ
・活用のしかた:「け・け・ける・ける・けれ・けよ」
※「aiueo」の下の方にある「e」一段で活用するから「下一段活用」
●カ行変格活用
・属する語:「来」+複合動詞「まうで来」「出で来」「持て来」など
・活用のしかた:「こ・き・く・くる・くれ・こ/こよ」
●サ行変格活用
・属する語:「す」「おはす」+複合動詞「ものす」「具す」「御覧ず」など
・活用のしかた:活用語尾が「せ・し・す・する・すれ・せよ」と変化
●ナ行変格活用
・属する語:「死ぬ」「往(去)ぬ」の2語
・活用のしかた:活用語尾が「な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね」と変化
●ラ行変格活用
・属する語:「あり」「をり」「はべり」「いますがり・(いまそがり・いまそかり)」の4語
・活用のしかた:活用語尾が「ら・り・り・る・れ・れ」と変化
【B】活用の法則性を知っておくほうが有効なもの
これらは、活用の法則性を覚えておきましょう。「四段」「上二段」などの名称は、活用の法則性と関係があることを知っておくと、整理しやすいですよ。
●四段活用
・活用の法則性:活用語尾が「a・i・u・u・e・e」と、「aiue」音で変化
※「aiue」の四つの段で活用するから「四段活用」
・属する語の例:「書く」「思ふ」など
●上二段活用
・活用の法則性:活用語尾が「i・i・u・uる・uれ・iよ」と、「i・u」音で変化
※「aiueo」の上の方にある「i・u」の二段で活用するから「上二段活用」
・属する語の例:「起く」「恋ふ」など
●下二段活用
・活用の法則性:活用語尾が「e・e・u・uる・uれ・eよ」と、「u・e」音で変化
※「aiueo」の下の方にある「u・e」の二段で活用するから「下二段活用」
・属する語の例:「消ゆ」「与ふ」など
以上のように整理して、活用の種類を理解しておきましょう。
【アドバイス】
動詞の活用は、今説明したように整理することで効率的に覚えることができます。
動詞の活用は古文読解の基本になる知識事項なので、早めに覚えていきましょう。
これからも、『進研ゼミ高校講座』を使って、国語の力を伸ばしていってくださいね。
【その他にも苦手なところはありませんか?】
わからないところをウヤムヤにせず、その場で徹底的につぶすことが苦手を作らないコツ。
「進研ゼミ」には、苦手をつくらない工夫があります。