大問番号 | 出題内容 | 配点 | |
---|---|---|---|
1 | 原子の構造、溶液の濃度、結晶格子、コロイド、気体の法則、水素化合物 | 23 | 必答 |
2 | 熱化学、化学平衡、電気分解、酸化・還元 | 23 | 必答 |
3 | 無機物質 | 23 | 必答 |
4 | 有機化合物 | 22 | 必答 |
5 | 合成高分子化合物 | 9 | 1題選択 |
6 | 天然高分子化合物 | 9 | |
Total | 100 |
大問の出題構成は〔第1問〕が物質の状態と平衡、〔第2問〕が物質の変化と平衡、〔第3問〕が無機物質、〔第4問〕が有機化合物、〔第5問〕が合成高分子化合物、〔第6問〕が天然高分子化合物となっており、どの分野からも偏りなく出題されている。
対策が後手に回りがちな無機物質や有機化合物、高分子化合物の性質や反応もしっかりと身につけておく必要がある。
〔第1問〕の問1、問2は「化学基礎」の知識のみで解ける知識・計算問題であった。
問3〜問6は新課程で出題範囲となった問題である。問3は金属の単位格子、問4はコロイドに関する知識問題。問5は気体の法則に関する計算問題で、ボイルの法則の扱いがポイントとなった。問6は水素化合物の沸点に関する問題。
グラフからわかることと基本知識を結びつけて考える、思考力が必要な問題であった。
〔第2問〕は、熱化学、化学平衡、電気分解、酸化・還元からの出題。
問1は結合エネルギーを求める計算問題であった。与えられた情報から計算式を正しく立てられるかがカギとなる。
問2はアンモニアの生成反応について、ルシャトリエの原理を用いて平衡を考える問題。
問3は2種類の塩の水溶液について、溶解度積を用いて沈殿生成の有無を判断する問題。2種類の溶液を混合することで、濃度が半分になることに注意が必要だ。
問4は電気分解についての計算・知識問題であった。複雑な内容ではないが、正しい知識と確実な計算力が求められた。
問5は酸化還元滴定による濃度決定の計算問題で、「化学基礎」の知識のみで答えられる典型的な問題であった。
〔第3問〕は無機物質に関する出題。
問1は14族元素に関して、身のまわりの物質を題材とした知識問題であった。問2は硫黄の化合物に関する問題。鉛畜電池の放電時に生成する硫酸鉛(Ⅱ)についての記述もあり、電池についての知識も必要であった。問3は銅に関する知識問題。合金についての正確な理解が求められた。
問4は2種類の元素に共通する性質を考える問題。炎色反応の呈色の有無や酸化数の変化に注意する必要があった。
問5は銅とアルミニウムの混合物の物質量比を問う計算問題。希塩酸と濃硝酸を順に反応させて発生する、気体の体積についてのグラフを読み解く力が必要であった。
問6は銅線を巻きつけた鉄くぎに寒天水溶液を注いだ後に起こる反応・変化を考える問題。見慣れない題材のため、実験の条件や観察結果を、順を追って確認していく必要があり、難度は高い。イオン化傾向に注目することがポイントであった。
〔第4問〕は有機化合物、〔第5問〕は合成高分子化合物、〔第6問〕は天然高分子化合物に関する出題であった。知識問題、計算問題、ともに典型的な出題が多かった。
〔第4問〕では特に実験問題が出題されたことに注目したい。問4は基本的な実験の方法について問う問題であった。問5は実験の手順が不適切な場合の結果を問う問題で目新しい。今後も探究的な取り組みを意識した、思考力が問われる問題には注意したい。
〔第5問〕、〔第6問〕は選択問題。いずれも問1、問2が知識問題、問3が計算問題という構成であった。問1、問2は、ともに高分子化合物に関する基本的な知識を問う問題。日頃の学習から各化合物の性質や構造、反応などをまとめて整理しておくとよい。問3は、〔第5問〕はビニロンの生成、〔第6問〕はシクロデキストリンの加水分解についての計算問題であった。演習量によって差がついたと考えられる。
2015年度の難易は標準的といえるが、幅広い分野から偏りなく出題されており、基本事項は確実に理解しておく必要がある。基本的には旧課程とほぼ同様の出題形式で、物質の性質や構造などを正しく理解して、その知識を活用する力や、物質の量的関係を把握し正確に計算する力が求められた。教科書の演習問題とともに、過去問などで演習をしておくことも効果的である。また見慣れない題材や探究活動を意識した問題、実験・観察問題も出題されているため、対応できるような思考力・考察力を、レポート作成などを通じて養っておきたい。
項 目 | 2013 | 2014 | 2015 | |
---|---|---|---|---|
本 試 | ||||
有機化合物 | 構造・異性体 | ○ | ◎ | ◎ |
有機化合物の分析 | ○ | |||
脂肪族化合物の反応・性質 | ◎ | ○ | ◎ | |
芳香族化合物の反応・性質 | ○ | ◎ | ◎ | |
有機化合物の分離 | ○ | ○ | ||
高分子 | 合成高分子化合物の反応・性質 | ─ | ─ | ◎ |
天然高分子化合物の反応・性質 | ─ | ─ | ◎ |
項 目 | 2013 | 2014 | 2015 | |
---|---|---|---|---|
本 試 | ||||
化学基礎の範囲 | ─ | ─ | ◎ | |
物質と人間生活 | ○ | ○ | ○ | |
物質の状態と平衡 | 状態変化 | ○ | ||
固体の構造 | ─ | ─ | ○ | |
気体の性質 | ─ | ─ | ◎ | |
溶液の性質 | ─ | ─ | ◎ | |
物質の変化と平衡 | 反応熱 | ◎ | ◎ | ○ |
電池・電気分解 | ◎ | ○ | ◎ | |
反応速度 | ─ | ─ | ||
化学平衡 | ─ | ─ | ○ | |
電離平衡 | ─ | ─ | ○ | |
無機物質 | 非金属元素とその化合物 | ◎ | ◎ | ◎ |
金属元素(典型元素)とその化合物 | ◎ | ◎ | ◎ | |
金属元素(遷移元素)とその化合物 | ◎ | ◎ | ◎ | |
気体の発生反応 | ○ | |||
イオンの反応 | ○ | ○ |
項 目 | 2013 | 2014 | 2015 | |
---|---|---|---|---|
本 試 | ||||
化学基礎の範囲 | ─ | ─ | ◎ | |
物質と人間生活 | ○ | ○ | ○ | |
物質の状態と平衡 | 状態変化 | ○ | ||
固体の構造 | ─ | ─ | ○ | |
気体の性質 | ─ | ─ | ◎ | |
溶液の性質 | ─ | ─ | ◎ | |
物質の変化と平衡 | 反応熱 | ◎ | ◎ | ○ |
電池・電気分解 | ◎ | ○ | ◎ | |
反応速度 | ─ | ─ | ||
化学平衡 | ─ | ─ | ○ | |
電離平衡 | ─ | ─ | ○ | |
無機物質 | 非金属元素とその化合物 | ◎ | ◎ | ◎ |
金属元素(典型元素)とその化合物 | ◎ | ◎ | ◎ | |
金属元素(遷移元素)とその化合物 | ◎ | ◎ | ◎ | |
気体の発生反応 | ○ | |||
イオンの反応 | ○ | ○ | ||
有機化合物 | 構造・異性体 | ○ | ◎ | ◎ |
有機化合物の分析 | ○ | |||
脂肪族化合物の反応・性質 | ◎ | ○ | ◎ | |
芳香族化合物の反応・性質 | ○ | ◎ | ◎ | |
有機化合物の分離 | ○ | ○ | ||
高分子 | 合成高分子化合物の反応・性質 | ─ | ─ | ◎ |
天然高分子化合物の反応・性質 | ─ | ─ | ◎ |
〔第1問〕<問2:溶液のモル濃度>
質量パーセント濃度からモル濃度を求める式を考える問題。化学基礎の知識のみで解ける問題だが、設問文を読み進めながら文字式の扱いに注意して式をたてていく必要がある。与えられた文字のうち、V を用いなくてもよいことに気づけたかどうかで差がついた問題。
〔第2問〕<問1:結合エネルギーを求める計算>
塩化水素の生成熱とH-H、Cl-Cl の結合エネルギーから、H-Cl の結合エネルギーを求める計算問題。計算自体は複雑なものではないが、結合エネルギーの定義を理解し、結合エネルギーを熱化学方程式で表す際に、正しく符号をつけられたかどうかがポイントであった。
↓入試で
高得点をめざしたい方へ
※進研ゼミ『高校講座』について。矢野経済研究所「2014年版 教育産業白書」をもとに事業者を選定し、自社による第三者機関でのインターネット調査で高校生3,000人を対象に行った2015年4月時点で利用している学習法についての調査結果より。
「進研ゼミ ハイブリッドスタイル」はお手持ちのiPadでご利用いただけます。
対応機種 |
---|
iPad(第4世代)、iPad Air、iPad Air 2、iPad mini 2、iPad mini 3、iPad mini 4 |
通信環境 |
---|
常時接続可能なブロードバンド(光ファイバなど)環境と、無線LAN(Wi-Fi)環境をご用意ください(10Mbps以上を推奨)。 |
あとから紹介制度のやり方
入会後に、ご紹介者の情報を登録することもできます。入会フォームの「入会後に、ご紹介者の情報を登録する」にチェックを入れてください。
「入会申し込みページ」の「支払方法等の選択」内にある「ご紹介者」の欄で、 「入会後に、ご紹介者の情報を登録する」を選び、そのまま次の画面に進んでください。
お申し込みの際にご登録いただいたメールアドレスに、手続き完了のメールをお送りしますので、プレゼント申し込み手続きを行う代表者を決め、お手続きをお願いします。
ご入会のお申し込みをいただく際、オペレーターが「ご紹介者はいらっしゃいますか」とおうかがいします。
⇒おそれいりますが「後から申し込みます」とお答えください。
入会完了
あなたと、あなたのお友だち・ごきょうだいに「教材」をお送りしますので、
プレゼント申し込み手続きを行う代表者を決め、0120-332211(9:00~21:00年末年始除く 通話料無料)までお電話ください。 ※一部のIP電話からは042-679-8567(ただし通話料がかかります)
その際、「お友だち・ごきょうだいの紹介であること」と「ご紹介者の会員番号」を忘れずにお伝えください。どちらかお一人がお手続きをすれば、お二人分のプレゼントをお届けします。
「入会申し込みページ」の「支払い方法等の選択」内にある
「ご紹介者」の欄に、紹介してくれる方の情報をご入力ください。
【お申し込み前に必ずお読みください】
●1月号(12/27まで)にご入会した方がキャンペーン対象です。
●受講費は1ヵ月分かかります。2月号以降を継続されない場合は、支払い期間にかかわらず「毎月払い」1ヵ月分の受講費のお支払いとなります。
●1ヵ月で退会する場合は1/10までに電話連絡が必要になります。ご連絡はお電話に限ります。
●退会連絡をいただかない場合、引き続き2月号以降をお届けします。
2019年12月17日に2021年度「大学入学共通テスト」にて予定されていた国語・数学の記述式問題の導入見送りの発表が文部科学省よりございました。現在「進研ゼミ高校講座」よりお届けしているご案内について、12月17日以前の入試情報でお届けしているものがございます。
今後お届けするご案内・教材については、最新の入試情報を踏まえてお届けできるように努めてまいりますので、ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
なお、ベネッセコーポレーションでは、新大学入試の最新情報をわかりやすく解説する「教育セミナー」(参加費無料)を全国で開催しております。これから新入試に向けて頑張る高校生のみなさま・保護者の方に、ぜひ、ご活用いただけますと幸いです。
詳しくはこちらをご覧ください。