地歴・公民｜2020年度センター試験結果｜センター試験特集｜進研ゼミ高校講座

2020年度
センター試験結果地歴・公民2020/01/20 13:00

世界史Ｂ

欧米史が減少、周辺地域史と文化史が増加。古代史・戦後史が増加。難易は昨年並
大問構成や解答数は変更なし。地域網羅性は継続した。地図問題は1問減少して1問となった。昨年同様、グラフの読み取りを必要とする問題も出題されたが、基本的な内容が中心で難易は昨年並。また、大学入試センターから第1問問5について、正答であった選択肢中の「魏」を三国時代ではなく、戦国時代と考えた受験生が誤文と判断する可能性を考慮し、全員に得点（2点）を与えることが発表された。

大問数・解答数	大問数4、解答数36個は、昨年から変更なし。
出題形式	4択の文章選択問題は昨年から増加（26→27）、正誤の組合せ問題も増加（2→4）し、組合せ問題は減少（5→3）した。昨年に引き続き、年代整序問題が6択で1問出題された。地図問題は1問減少して1問、年表問題とグラフの読み取り問題は、昨年同様1問ずつ出題された。
出題分野	時代は、古代史・戦後史が増加し、中世史・近世史が減少した。分野は、文化史が増加した。地域は、東アジアからの出題が増加し、西ヨーロッパ・南北アメリカからの出題が減少したが、アフリカからの出題もみられ、地域網羅性は継続した。
問題量	昨年並。
難易	昨年並。

日本史Ｂ

図版など多様な史資料を活用し考察する力が求められた。難易は昨年並
大問数、解答数に変更はなかった。文章史料に加え、昨年みられなかった図版や写真などの多様な資料が用いられ、史資料の読解力が重視された。文化史の出題は増加し、現代史は1問に減少した。基本的な内容が中心であり、難易は昨年並。

大問数・解答数	大問数6、解答数36個は昨年から変更なし。第5問、第6問は日本史Aとの共通問題。
出題形式	史料文の扱いは例年並だが、図版などの諸資料を用いた出題もみられた。年代整序形式は昨年から1問増加したが、設問形式は昨年と比べて大きな変更はなかった。
出題分野	昨年より文化史が増加、政治史・外交史が減少し、各分野からバランスのとれた出題であった。また、近現代史が重視される傾向は変わらないが、現代史が減少した。
問題量	昨年並。
難易	昨年並。

地理Ｂ

多様な資料を用いて図表読解力と地理的考察力が問われた。難易は昨年よりやや易化
多様な図表が用いられ、限られた時間の中で正確に図表を読解する力と地理的な見方・考え方が求められた。特に第6問では、GISを用いて作成された図が素材として扱われるなど、多様な資料が提示された。一部資料の読み取りに時間を要する問題がみられたものの、原理・原則の理解を問う出題が中心で、難易は昨年よりやや易化。

大問数・解答数	大問数6、解答数35個で昨年から変更なし。第6問が地理Aとの共通問題。
出題形式	地図、地形図、統計表、写真など、例年通り多様な資料が扱われ、図表読解力や地理的考察力が求められた。解答形式では、文章中の下線部の正誤判別問題が昨年の9個から5個に減少し、図表中から該当するものを選ぶ問題が昨年の7個から14個に増加した。
出題分野	例年通りの大問構成で、系統地理分野からは「自然環境」「資源と産業」「都市と村落」を中心に問われた。地誌の大問は2大問で、そのうち1つは中国とブラジルの比較地誌であった。
問題量	昨年並。
難易	昨年よりやや易化。

倫理

クワインやノージックなどの現代の新しい思想が扱われた。難易は昨年並
大問構成や出題分野は変更なし。形式に大きな変化はないが、AIなど今日の社会が直面している問題が取り上げられた。クワインやノージックなどの現代の新しい思想が扱われた。難易は昨年並。

大問数・解答数	大問数4は昨年から変更なし。解答数は37個で昨年から1個増加した。すべての大問で「倫理、政治・経済」との共通の設問が出題された。
出題形式	昨年から大きな変化はないが、昨年1問あった正誤組合せ問題が2問に増えた。
出題分野	昨年同様、現代の諸課題分野が青年期分野と合わせて第1問で出題された。特定の分野に偏ることなく幅広く出題され、現代の思想では、クワインやノージックの思想が問われた。
問題量	昨年並。
難易	昨年並。

政治・経済

基礎的かつ重要な事項が出題され、国際政治分野の出題は減少。難易は昨年並
例年通り、4大問中3大問の一部の設問は「倫理、政治・経済」との共通問題であった。教科書に基づいた基礎的な知識を中心に問われた一方で、やや細かい知識を問う問題や、過去の問題と同様の問題も出題された。国際政治分野の出題が減少したが、難易は昨年並。

大問数・解答数	大問数4、解答数34個は、昨年から変更なし。第1問・第3問・第4問の一部は「倫理、政治・経済」との共通問題。
出題形式	文章選択問題中心の出題は昨年から変更なし。組合せ問題（11→12）と6択の問題（3→5）は増加し、語句選択問題（6→3）と8択の問題（2→0）は減少した。統計や図表などを用いた問題（7→8）は増加した。
出題分野	昨年と比べて、政治分野・経済分野が増加した。国際政治分野は大幅に減少し、国際経済分野もやや減少した。4大問中3大問で複数の分野が融合して出題された。
問題量	昨年並。
難易	昨年並。

現代社会

現代の諸課題からの出題が増加。本文の趣旨を問う問題が復活した。難度は昨年並
現代の諸課題からの出題が増加しており、各分野からバランスよく出題されていた。昨年は出題されなかった本文の趣旨を問う問題が出題された。時事的な事項や思想分野において詳しい内容が問われ、多様な知識・理解が求められた。難易は昨年並。

大問数・解答数	大問数6、解答数36個は、昨年から変更なし。
出題形式	組合せ問題が6問出題されたが、そのうち8択の問題が昨年の1問から4問に増加した。また、統計表・グラフなどの資料を用いた問題は、昨年の2問から3問へと増加し、比較生産費説が出題された。昨年は出題されなかった本文の趣旨を問う問題が出題された。
出題分野	政治・国際経済の分野の出題が減少し、経済・現代の諸課題からの出題が増加しており、「現代社会」の各分野からバランスよく出題された。例年同様、大問内や設問の選択肢で各分野を融合した出題がみられた。調べ学習の設問、資料の読解力を求める設問は、例年通り、特定の分野にとらわれず出題された。
問題量	昨年並。
難易	昨年並。

倫理、政治・経済

「AIと人間の仕事」「企業の資金調達」などが資料読解を通して扱われた。難易は昨年並
すべての設問が単独科目「倫理」および「政治・経済」と共通であった。倫理分野では文献資料の読解や思想の正確な知識理解が問われ、政治・経済分野ではグラフの読解や理論を具体化するなどの考察力が問われた。両分野とも基本知識を問う出題が多くを占めた。難易は昨年並。

大問数・解答数	大問数6で変更なし。解答数は37個、「倫理」19個、「政治・経済」18個で「倫理」で1個増加。また、昨年同様「倫理、政治・経済」の独自の設問はなかった。
出題形式	2行の文章選択問題が「倫理」で7問から9問に、「政治・経済」は3問から9問に増加した。他の形式は概ね昨年並であった。
出題分野	「倫理」および「政治・経済」の各分野から昨年同様網羅的に出題された。「倫理」では、源流思想が今年も第2問と第3問で出題された。
問題量	「倫理」、「政治・経済」ともに昨年並。
難易	昨年並。