大問数・解答数

大問数は6で、解答数は昨年の政治・経済の30個から32個に増加しました。第1問と第2問は『公共』と「公共、倫理」との共通問題でした。

出題形式

組合せ問題が中心の出題で、文献資料やグラフなど、さまざまな資料が使用されました。 4択の問題が増加し、7択以上の問題も見られました。

出題分野

第1問・第2問は公共の内容から出題され、第3問から第6問は政治・経済の範囲での出題でした。経済分野からの出題が増加しました。

問題量

昨年の政治・経済並みでした。

難易

昨年の政治・経済より易しくなりました。

第1問「男女共同参画の推進」（12点・標準）

『公共』と「公共、倫理」との共通問題で、男女共同参画の現状と制度改革を中心に、人権などの学習事項の理解が問われました。問2では性別役割意識の性別・年代ごとの比較が出題されました。

第2問「公共空間の持続的な形成に向けて」（13点・標準）

『公共』と「公共、倫理」との共通問題で、公共空間の在り方をテーマに設定した生徒たちが探究学習を進める構成でした。問1ではハーバーマスとアーレントの思想の理解が問われ、問3と問4では哲学カフェやICTをテーマに、抽象的な概念や構想を具体例に当てはめる出題が見られました。

第3問「地域社会へのかかわりと安全な社会づくり」（18点・やや易）

政治・経済分野から資料の読解と基本的な知識が問われました。問4ではSNSと絡めて表現の自由の意味の理解を求める問題が出題され、問5では「ふるさと納税」の制度について、資料の読解と考察が求められました。

第4問「国際政治や経済のあり方」（19点・やや難）

新型コロナウイルスの影響やロシアのウクライナ侵攻など時事的なテーマの会話文をもとに展開され、国際政治・国際経済の分野を中心に出題されました。問4ではICCの目的や活動について、知識と考察をもとに答えを導く出題があり、問5は常任理事国が拒否権を行使した際に、総会がその説明を求める意義について考察する問題でした。

第5問「日本の労働・雇用問題と国際比較」（19点・標準）

現在の労働問題に即して、経済分野から出題されました。労働・雇用の考え方について、知識の活用が求められました。問4は労使の力関係を問う基礎的な問題で、問6は日本型雇用慣行の特徴について、知識をもとに考察することが求められました。

第6問「経済を活性化させるための企業の新規参入の促進」（19点・標準）

生徒が探究学習で学んだ内容の概要を素材に、経済分野を中心に出題されました。企業の経済活動とそれを取り巻く市場の仕組みや法制度について資料に基づいて読み解く力が問われました。問2では具体的な数値やグラフの読み取りをもとに、需要曲線や売上総額を計算することが求められました。