大問数・解答数

大問数は4で、全問必答となっていました。解答数は47個でした。

出題形式

第1問は小問4つからなる小問集合、第2問はAとBの中問構成でした。全体を通して、試作問題の形式と同じでした。

出題分野

特定の分野に偏ることなく、幅広く出題されました。

問題量

ページ数は32ページで、試作問題より１ページ減少しました。

難易

やや易しかったです。

第1問「小問集合」（20点・易）

小問集合で構成されており、問1はデジタル署名の目的と128ビットのIPアドレスの導入経緯、問2は7セグメントLEDで表示できる文字列の種類、問3はチェックディジット、問4はマウスカーソルの移動に関するユーザインタフェースについての問題でした。問1は基本的な知識が問われましたが、問2以降は問題文を読み解く力が求められました。

第2問「領域融合・モデル化とシミュレーション」（30点・易）

Aでは、商品購入時のレシートに印字された情報をもとにした問題が出されました。実用的なテーマであり、特別な知識は不要ですが、図に示された情報と商品の流れを正確に把握することが求められました。Bでは、おつりとして渡す千円札の枚数をシミュレーション結果に基づいて答える問題で、乱数を含む条件のもとでの複数回のシミュレーション結果にはばらつきが生じることを理解して解く必要がありました。

第3問「プログラミング」（25点・やや難）

工芸部の部員が複数の工芸品を分担して製作するために、規則に基づいて製作物を割り当て、その結果のメール文面を作成するプログラムを作る過程が問われました。問1は図表から担当者と制作日数を考える内容で、問2は配列の要素の大小を比較する問題でした。問3ではプログラム全体の流れを考える必要がありました。繰り返しと条件分岐のネストがあり、さらに配列が含まれるプログラムを丁寧に読み解く必要がありました。プログラムの複雑さは中程度で、配列の処理は考えやすかったと言えます。

第4問「データの活用」（25点・標準）

観光庁の旅行・観光消費動向調査のデータを扱った問題でした。問1ではデータの尺度水準を把握し、旅行目的ごとの傾向を読み取る問いが出されました。問2では旅行目的ごとに旅行者数との相関分析を行い、2変数の関係を読み取る問いでした。問3・問4では、加工されたデータの意味を読み取る思考力が求められ、各図を構成するデータの特徴に関する情報を問題文から抽出し、数学Iで学習した散布図および箱ひげ図に関する知識を活用して適切に判断する必要がありました。