UPDATE 2019.04.23

「誰もが何度でもやり直せる社会を—」
ホームレス支援を行う社会起業家が
進路を決めたきっかけ

Homedoorの写真

「社会起業家」とは社会課題を解決するために会社やNPO、NGOを立ち上げた人のことです。今回は「ホームレス支援」をテーマに活動する社会起業家の川口加奈さんに話を聞きました。

——早速ですが、川口さんが代表をつとめる「Homedoor」について教えてください。

象徴写真

川口さん(以下 川口):NPO法人「Homedoor」は、誰もが何度でもやり直せる社会をめざし、2010年に活動を開始しました。自己責任論が根強い日本では、一度、ホームレス状態に陥ると、路上から脱出できる手段は限られています。 ホームレス状態のまま生涯を終える人も後を絶たず、大阪市だけで、年間200人以上が路上で凍死や餓死した年もありました。そんな「ホームレス問題」を解決すべく、就労支援をはじめ、生活支援、住まいの提供などを通して、のべ500名以上の路上脱出の支援を行っています。

——どうしてホームレス問題にかかわろうと思ったんですか?

活動の様子

川口:きっかけは、14歳の時に炊出しに参加したことでした。そこで、実際にホームレスの人と話してみると、意外に普通のおっちゃん達で、でも、「ホームレスにならざるを得ないどうしようもない理由」があることを知りました。 一方で、同世代の中高生が「ホームレス襲撃事件」を起こしていることを知り、衝撃を受けました。こういった事態がもう二度と起きないようにしたい、そんな思いがすべての始まりでしたね。

——そんな体験をした後、高校時代はどのように過ごしていたのですか。

川口:ホームレスの人のために自分にできることを増やそうと思い、高校時代は、学校内でみんなに知ってもらうために作文を書いたり、新聞を発行したり、友達を炊出しに連れていったりしました。 当時は、「将来」とその活動は直接つながっていませんでしたが、とにかくがむしゃらに取り組んでいましたね。

——どのようにして起業するに至ったのですか?

川口さんが語る様子

川口:高校2年生の時に、ボランティアの親善大使に選ばれて、ワシントンD.C.で開催された各国の親善大使との国際会議に参加しました。 その時の「あなたは社会に良さそうなことをしたいだけじゃないの? それとも、社会を変えたいの?」そんな他国の親善大使のひと言で、ホームレス状態を単によくする対症療法的な活動ではなく、根本的に問題を解決する活動をしないとだめだと思い立ち、そういった研究ができる大学に進学。そして、入学後、大学2年生の時に「Homedoor」を立ち上げました。

——これからはどうしていきたいですか?

帰国後に書いた間取り図

高校生の時に描いた、「いつかつくりたい施設」の間取り図がこのイラストです。

労働と衣食住を一気に担い「とりあえず、あそこに行けばなんとかなる」そんな場所をつくりたい。その時に描いた間取り図を達成しようと、起業し、今の活動をしています。

今、働ける場所をつくり、常時30名を雇用できるまでになったので、次はいよいよ食堂と居室の提供を始めていきたいと思っています。

——まとめ

いかがでしたか。中高生の時の経験と夢が、彼女を起業家という夢に強く動かしたことがわかります。皆さんも自分が実現したいこと、そのためにできることを掘り下げてみると、夢への道が開けるかもしれません。

▼川口さんやHomedoorについてもっと知りたい方はぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

Homedoor

【今回の社会起業家】
■川口加奈(かわぐちかな)
1991年、大阪府生まれ。特定非営利活動法人 Homedoor(ホームドア)理事長。大阪市立大学卒業。14歳でホームレス問題に出合い、ホームレス襲撃事件の根絶をめざし、炊出しや100人ワークショップなどの活動を開始。19歳でHomedoorを設立し、シェアサイクルHUBchari事業等でのべ500名以上のホームレスの人を支援する。ウーマン・オブ・ザ・イヤー2013若手リーダー部門選出。

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「社会起業家」とは社会課題を解決するために会社やNPO、NGOを立ち上げた人のことです。今回は「ホームレス支援」をテーマに活動する社会起業家の川口加奈さんに話を聞きました。 つけない> しない しない /kou_news/shinro/img/17122501/img_main01.png 1